(報告)地元体育協会がボッチャ大会を開催しました。

 10月20日(日)の午後1時半から4時まで、筆者(会長 及川)が居住する地元○○三中地区体育協会が初めてのボッチャ大会を地元住民を対象に開催しました。参加者は16チーム48名に加えて体育協会の役員の皆さんを合わせると60、70名いたでしょうか、非常に多くの方々が参加していました。
 2年くらい前に、居住する地元で障がいのある人や高齢者にスポーツをする場を作れないかと思い、県のスポーツ推進協議会に連絡を取り、地元の方々5名くらいと初めて会って話し合いをしました。この方々は体育協会の方が多く、今まで障がい者を相手にしたことはないということでした。私の経験でもいきなり障がい者を指導してほしいとお願いしても、その経験がない場合は多くの方々は尻込みしてしまいます。筆者は大学勤務の時に年1回障がい者のためのスポーツイベントを開催したり、月1回障がい者スポーツ教室を開催していたので、この教室(基本的に毎月第1土曜日開催)を一度見に来ませんかとお誘いしました。この方々は非常に熱心で、いつも4、5名がほぼ毎回参加し、ボッチャをはじめとするさまざまな障がい者スポーツを体験し、障がいがあってもかなりの人たちが運動やスポーツに取り組めることを実感されたのではないかと思います。
 体育協会では年間5、6回歩く会などさまざまな大会を開催していて、多くの地元住民が参加しています。その種目の1つとして今回ボッチャ大会を始めて開催することになりました。今回このことを中心になって進めてくれた方は、体育協会がこのようなことをする必要はないという異論を説得して大会開催にこぎつけたと話してくれました。
 今回ボッチャ大会を実施したのは、来年2020パラリンピック東京大会を控え障がい者スポーツ(最近はパラスポーツと言ったりするが)に対する認知度が高くなっていることなども背景にあると思いますが、大学のスポーツ教室への参加を通じて、障がい者スポーツは実は障がい者のためだけのものではなく、高齢者をはじめ幅広い年齢層の人たちが楽しめるスポーツであることが認識されたこともあるのではないかと思います。障がい者スポーツが地元でもさらに広まってほしいと思いますが、今回は小学生から高齢者まで幅広い年齢層の方々が参加してくれたのですが、残念ながら地元の障がい者は目に付きませんでした。第1回ですから過剰な期待は禁物ですがこれからの課題にしたいと思います。
 筆者は地域で障がい者スポーツを広めるには、障がい者スポーツ指導員だけが取り組むのではなく、スポーツ推進委員、スポーツ関係団体、社会福祉協議会、福祉施設関係者などさまざまな団体の人たちの力を借りて一緒に相互補完する形で進めて行くのがいいと思っています。今後は個人レベルではなく団体レベルで、地元体育協会など諸団体とさらに協力関係を作って行く必要を強く感じています。
 長年、障がい者スポーツ推進のためさまざまなことをしてきて、取り組みが素早く進む条件がいくつかあると感じています。
○自治体(首長さんや障害福祉課の職員など)が障がい者スポーツを推進する場合
 予算化され、事業も一気に進みますが、首長あるいは担当者が変わると事業がなくなる、下火になることがあります。
○障がい者団体に強いリーダーシップを持つ人がいて取り組む場合
 持続して取り組まれますが、例はあまり多くありません。
○障がい者スポーツ指導員で地域にネットワークを持ち、キーパーソンとして取り組む場合
 有効な形ですが、後を継ぐ人材の養成が持続のための鍵になります。

 本県の障がい者スポーツの現状はなかなか厳しいですが、今後も諦めずに地道に取り組んでいきたいと思います。

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